Features
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マイクロスコープとは肉眼では見えないものを3倍から25倍程度にまで拡大観察できる顕微鏡のことです。
もともとは耳鼻科、眼科で使用されたもので、1990年代には歯科でも有効性が認知されるようになり近年では導入している歯科医院も増えていますが普及率はまだまだ低いです。
マイクロスコープを使用することによって、肉眼では見えない暗くて狭い根管(歯の根の部分、神経が入っている管)も、明るく拡大できるので、従来のレントゲンを参考にしながら手指の感覚を頼りに行う治療とは大きな差が出ます。
根管内はとても複雑で肉眼で見ることができず、一般的にはレントゲンを参考にしながら手指の感覚を頼りに治療を進めていきます。そうすると感染源の取り残しによって再治療になる場合が往々にしてあります。
しかし、顕微鏡(マイクロスコープ)で根管内を使用することにより感染源の見落としをかなり減らすことができ、細部にまで治療ができるようになり、治療の成功率は飛躍的に向上します。
また歯石の除去、肉眼では気づかない小さな虫歯の発見などマイクロスコープは根管治療だけでなく、あらゆる分野で活躍します。
顕微鏡(マイクロスコープ)を使用すると治療時間が長くなる傾向があります。
裸眼での治療で見落とされていた虫歯や被せ物の隙間などや、複雑な根管の形態を確認できることにより、細かく丁寧な治療になるからです。
逆に何回も根の治療で通っていたけど、なかなか治らなかった歯がマイクロスコープによる治療で原因が明らかになることもあります。
一本の歯を残すために時間はかかっても精密で丁寧な治療を提供したいと考えております。
歯科治療は患者様の目に見えない治療のため、何かと不安に感じる方も少なくありません。治療前後にお口の状態や治療内容を説明しますが、口頭での説明だけでは伝わりにくいこともあります。
当院では患者様に正しくお伝えするために、動画や写真を使ったわかりやすい説明を行っています。
動画を一緒に見ながら現在の歯の状態や必要な治療、今後の治療計画についてわかりやすく説明します。実際にご自身のお口の状態を見ていただくことで歯の健康に対する意識が高まり、治療の必要性を理解していただくことができます。
治療がスタートしてからも毎回治療中の様子を撮影し、治療後にポイントとなる箇所を再生して、その日行った治療を説明します。動画によってご自身のお口の状態や治療の様子をはっきり確認することができます。
マイクロスコープで良く見える結果として、根の汚れを極力減らすことができるので、肉眼では保存が不可能だった歯が残せる可能性が高くなります。しかし、よく見える分時間が通常より必要になったり、汚れを取るための特殊な器具(高価)が必要になり保険診療の費用ではまかなえないのが現状です。
肉眼(保険) | マイクロスコープ(自費) | |
---|---|---|
拡大率 | 1倍 | 3~25倍 |
根管のヒビ | 見えない | 見える |
治療回数 | 何回もかかることがある | 2~3回 |
歯を削る量 | 削る必要のない所まで削ることもある | 虫歯に侵された所のみ削ることができる |
詰め物やかぶせ物の治療 | セットした歯の境目に見えない隙間ができることがあり、その細かい隙間から菌が入り込み再発する場合がある | より精密な治療を行うことができるので、仕上がりが正確でセットした歯の境目に隙間がないか確認できる |
光 | 根の奥まで光が届かない | 根の奥まで光が届く |
ラバーダム | 不使用 | 使用 |
治療終了時の状態 | 細菌が残ることがある | 歯のダメージが少なく清潔 |